 |
| |
 |
ここ数年で、マイホームの資金計画は
ガラリと様変わりした。
住宅金融公庫の利用が減少するのと反比例して民間ローンが急増。
新しい住宅金融会社も登場している。
いま、住宅ローンを扱う金融機関はどんな状況になっているのか?
最新動向を紹介する。 |
 |
|
 |
物件を見たその足で不動産会社と資金相談。不動産会社によって作成された資金計画表には、住宅金融公庫(以下、公庫)と年金住宅融資、頭金が不足する場合には加えて提携ローンの名が書かれている。返済に無理がないならばそれでOK。あとは滞りなく返済するだけだ。
それがつい最近までの資金計画の常識。返済に無理さえなければ問題なく、せいぜい返済期間を最長にするか、無理のない範囲で短く組むか、といった検討をするにとどまっていた。しかし、そんな資金計画が通用しない時代が迫っている。
ご存じのとおり、特殊法人改革によって公庫は2006年度末までに新規貸し出し業務を終了することが決定。民間金融機関の住宅ローン債権を買い取り、証券化するのを主とする独立行政法人となることが決まっている。
公庫融資は長期固定金利型で金利も低水準とあって、安全性、有利性の両面から住宅ローンの代表格に位置付けられる存在になっている。多くの人が公庫を借り、足りない分を年金や民間ローンで補う、というのが資金計画のセオリーであり、不動産会社でも公庫をメインに据えた資金計画を立案し、勧めてきたわけだ。しかし公庫がなくなる2007年度以降は、このセオリーは通用しない。
すでに昨年からは融資が縮小されており、年収800万円以上では購入価格の5割が借入限度。すでに公庫だけでは購入できないという状況になっている。このような背景もあり、民間金融機関からはさまざまなタイプの住宅ローンが登場している。
|
|
 |
|
もともと民間の住宅ローンは内容も画一的、金利も横並びで、どこで借りても同じ、という面が否めなかったが、ここへきて競争が激化。どこから借りても同じという状況を打破する、さまざまな特徴を持ったローンが登場している。
最近では超低金利下で銀行ローンの金利が低水準に設定されていることもあり、公庫をメインとは考えない資金計画も増加。購入者によっては民間ローン1本で購入する人も珍しくなくなってきた。
上図は金融機関別にみた新規貸出額の推移だが、これをみてもわかるように、99年以降、公庫の新規貸出額は下降の一途で、代わって都銀や地銀などの民間金融機関の新規貸出額が増加している。2002年には都銀、地銀の新規貸出が公庫を上回るなど、勢いを増している。
公庫中心の資金計画から、公庫に頼らない資金計画へ。住宅購入に関する資金計画は大きく変わったというわけだ。 |
| |
 |
| |
 |
続々と誕生する、新興勢力の存在も見逃せない。
開業当時、大きな話題を呼んだのが、ソフトバンク系のグッドローン。住宅ローンの債権を証券化するスキームで、全期間固定金利型のローンを販売。11年目以降は公庫より低利になるのが大きな売りだ。他の金融機関とは異なり、店舗を持たず、申し込みから融資実行までインターネットと電話、郵送だけでやりとりする形態をとっている。
同様の手続きで借りられる銀行としては、ほかにネットバンクが挙げられる。なかでもネット専業銀行として唯一、住宅ローンを販売しているのが、ソニー銀行。利便性や手数料の安さなど、独自のサービスを打ち出している(右コラム参照)。 |
 |
 |
また従来から住宅ローンを販売している信用金庫やJAでも、公庫に匹敵する低利な長期固定型をベースにした新しい動きが起きている。
信用金庫では、全国信金の中央組織である信金中央金庫が新しい住宅ローンを設計。このローンを全国の信金が自社のローンと並行して販売する、というスタイルがとられている(一部、取り扱わない信金あり)。
JAバンクでも新たな住宅ローンを開発。全国900を超えるJAにおいて順次、ラインアップに加わる方向となっている(左コラム参照)。
|
|
| ※詳細は、各市町村のJAサイトへ |
|
| |
|
都市銀行や地方銀行においては、取引状況に応じた金利優遇、期間限定の金利割引などが盛んに行われている。よほどしっかりと見比べなければ、どの銀行の金利が有利かは見分けがつかない状況だ。
一方、公庫では、民間の金融機関と共同で新たな取り組みを始めている。まず第一弾は、公庫と民間の金融機関のローンとを併せて借り入れる場合、民間金融機関のローンについても公庫と同じ審査基準で借りられる「すまい・るパッケージ」。
さらにこの9月には、証券化支援事業を開始。金融機関の住宅ローン債権を公庫が買い取り、その債権を公庫が証券化して投資家に売却。その代金で新規貸出のための資金を調達する。ローンの内容は従来の公庫融資を一部リニューアルしたもので、すでに76の金融機関(11月現在)が事業参加を表明。新しい住宅金融専門会社も登場している。 |
 |
|